大分合同新聞「灯」にて掲載 10/19(水)

10月19日(水)の大分合同新聞夕刊「灯」にて
こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。

「羅臼の銀鱗躍るサケ」

知床峠に初雪が舞う10月初旬、羅臼町の女性の交流を目指すJoin羅臼美活塾(田中郁子会長)主催の講演会のために羅臼入り。夜明け前に、羅臼港見学へ案内していただいた。

市場は二つあり、煌々と明かりがともる新しい市場は、サケのために造られた。全天候型、雨風、鳥の羽やふんを避けるために天井が備え付けられている。こちらの市場では、海水ではなく海洋深層水をくみ上げ洗浄に使用する。海水温2度、滅菌状態がよく、氷もさほど使わずに鮮度を保てる。塩分濃度は3%、なめてみると冷たくておいしい。

漁場から戻ってきた船からたくさんのサケがつり上げられ、銀鱗を躍らせて岸の魚台へと移される。瞬時のうちにオス、メスが区別されて、優しく抱かれタンクに収まる。ここ羅臼では、これらの作業は機械を使わず手作業で黙々と行われ、海の恵みに感謝し、サケをいたわる。

アイヌの人々が交わす「こんにちは」は「イランカラプテ」。その意訳は「あなたの心にそっと触れさせていただきます」と教えられた。相手を尊重して、大切に扱う気持ちが伝わってくる。人だけでなくサケたちの取り扱いが丁寧なのは、羅臼の人たちの優しさなのだろう。羅臼漁港のサケは傷が少なく、身も壊れていない。どこのサケよりおいしい理由は、海の恵みへの感謝と思いやりにあると確信した。

(こうじ屋ウーマン・佐伯市)