2022年4月16日(土)大分合同新聞「灯」にて『龍護寺のお観音様』と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。
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長い長い時の流れの中で、水に潜り、土に埋もれ、再び水の中を泳ぎ、龍護寺(佐伯市稲垣)に戻られて、お姿を現す。観音経には、「南無観世音菩薩」とひたすらに御名をたたえて心から願えば救われるとある。私の曽祖母もまたおかげをいただき、代をつないで今もなお、守り続けてくださっていることに感謝だ。
曽祖母が92歳の時(1977年)にお礼報謝として献上させていただいた文が本堂に掲げられている。
「私には苦労が多いから、西方にある観音様を信仰しなさいと言われこのお寺に毎夜お参りするようになりました。お参りを始めて9年目の昭和5年11月23日、船頭町裏の丁の大火で18軒焼けました。家の筋向いの宝来家が焼け、私の家に火が移りそうになった時、急に風の向きが変わり、消防ポンプ3台も駆けつけて火は消え、私の家は燃えずにすみました」
さらに続き、「その晩、家に1つの風呂敷包が紛れ込み、中にはお納経本、本四国八十八箇所のものが1つ、佐伯四国のものが1つ、それと久成寺の曼陀羅が1つ入っておりました。大日寺の和尚様はお観音様とお大師様が助けてくださったのだとおっしゃいました。(中略)毎日欠かさずお参りをして60年になります。ありがたや、南無大慈大悲の観世音菩薩」で終わる。
ぜひ秘仏のお観音様に会いに龍護寺へお参りください。ご開帳は16日から18日までの3日間です。
(こうじ屋ウーマン・佐伯市)