2022年5月25日(水)大分合同新聞「灯」にて『糀は発酵の最前線』と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。
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2006年、県のグッドデザイン活用新商品開発支援事業グッドデザイン開発事業に参加し、成果発表の時、三和酒類の西太一郎さんが「糀は発酵の最前線。しっかり頑張りなさい」と励ましてくださった。行く先の明かりも見えず、足元はあがくほど沈む底なし沼が広がっていた。そんな中に示された一条の光。心細くなったときは、西さんの言葉を何度も何度も口にして、常にトップ集団の中で仕事をしたいと念じ、今がある。
私たちの大恩人、西さんは今年1月19日、あちらの世界に旅立たれた。「おかげさまで」「冥利ネットワーク」「生涯一営業マン」などご縁を大切にする営業スタイルで「いいちこ」の名前を全国にとどろかせ、ブランド育成と会社の発展のために尽力された。また、幅広い分野で多くの要職を歴任された功績は多大だ。
去る4月の半ば、西さんのお別れの会に出席した。300人以上の社員総出で、西さんへの熱い思いが結集した素晴らしい会だった。若い時からこれまでの写真、海外での活動、ご家族の中での笑顔、一つ一つが胸に迫る。祭壇でほほ笑む西さんに、準備された1輪の白いバラを献花した。
糀の素晴らしい力が知れ渡り、世界中のどこででも料理に使われる未来を描き「糀で世界中の人をおなかの中から元気に幸せにしたい」との思いを抱いて、私も息の切れるその日まで、走り続けることをお誓いした。
(こうじ屋ウーマン・佐伯市)