大分合同新聞

11月8日(木)の大分合同新聞「灯」にて
掲載されました。

ソーセージとジャガイモの国で

野山が色づき、虫の音も途絶えて、朝夕の寒さが身にしむ晩秋となった。先月はドイツのベルリン、ミュンヘンとベルギーのブリュッセルを巡り、こうじの効能や塩糀の使い方の講習会を開催した。

ベルリンでは、同地在住でお母様が大分市ご出身のフリーライター、浦江由美子さんからコーディネイトしていただき、ドイツ日本国大使館での講演会と日本食店での試食会が実現した。

ソーセージとジャガイモの国でも、私たちがドイツの食材で考えた塩こうじ料理を食べてもらおうと、準備したメニューはソーセージをはじめ9品。スタッフ一丸となって作った100人分の料理は瞬く間になくなり、会場のあちこちでおいしい、素晴らしいと好評をいただいた。

講演に先立ち、勤勉で職人気質のドイツの皆さまに対する熱い思いと感謝をお伝えした。

私の父は、第2次世界大戦終了後、捕虜として極寒の地、旧ソ連のシベリアで強制労働を課された。捕虜居住地に住み、外国の方と生活を共にした。今でもドイツの方と心を通わせ、良き友達だったことを思い出すようだ。私が幼い頃から世界が大好きだったのは、父の国際的な経験が、私の中に遺伝子として存在しているにからに違いない。日本を代表する発酵食品のこうじの話をドイツでできることを誇りに思い、この場に呼んでいただけた幸せに感謝申し上げた。