大分合同新聞 灯にて掲載 6月30日(水)

2021年6月30日(水)の大分合同新聞「灯」にて、「玉露は食べても楽しめる」と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。

この食べ方に関しては、どんな茶葉でもいいわけではなく「玉露」というのがポイントだそうです🍵
#究極のSDGs

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「八女のおいしい玉露を頂いたから」と、ご近所さんからお声が掛かり、お茶好きの私は早速、夕飯後おじゃました。

夏も近づく八十八夜と、茶摘みの歌があるように立春から数えて88日目前後が収穫時。4月上旬の萌芽から約30日、茶葉の中に香りの成分やうま味が蓄えられる一番の旬を見計らって摘むと聞いた。日本茶の8割近くは「やぶきた」品種。同じ品種ながら、その土地の風土によって作られ、土壌の違いや気候で味覚が違う。静岡、鹿児島が名産地だが、福岡八女は香りといわれるほどで、かぶせ栽培の玉露は生産量ナンバーワン。

さぁ、おいしい八女茶をいただきましょうと、味見が始まる。1煎目は50度の低温で90秒待つ。この緊張にも似た、待つ時間もごちそうだ。一口含むと甘味に似たうま味と若い爽やかな香りがふわりと広がる。「天然のグルタミンやなぁ」「ぜいたくの極みやなぁ」「五臓六腑に染み渡るわ」などと称賛の声が上がる。

2煎目は温度を上げて、少し苦みの効いたまろやかさが美味。まだいけそうと3煎、4煎と楽しみ、最後は2倍ほどに膨らんだ茶葉の重さ10%の塩こうじを加えて、ゴマを振り掛け、おひたし風にいただいた。かむほどにお茶らしさも感じられる。今まで捨てていたけれど、これは究極のSDGs(持続可能な開発目標)などと話は盛り上がり、夜は更けた。

こうじで世界中の人をおなかの中から元気に幸せにしたい。

(こうじ屋ウーマン・佐伯市)