大分合同新聞 灯にて掲載 2月28日(土)

2026年2月28日(土)、大分合同新聞「灯」に『一燈照隅、万燈照国』と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。

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 かつて「修身」で教えられた「自己を律し、公に尽くす」という精神的な背骨が失われ、価値観の多様化で、子どもは道しるべを見失っている。自分を修め、家族を整え、社会や国をより良くしていくという「修身斉家」の教えは、人間が幸福に生きるための普遍的な知恵だ。

 今、私たちが子どもに最も伝えるべき徳目は「うそをつかず、盗みをしない」。この二つは、単なる社会のルールではない。誰が見ていなくても自分を欺かない「慎独」の精神であり、他者の存在を尊ぶ「誠実」の極致だ。この土台があって、信頼関係が築かれる。

 残念ながら、子どもが憧れ、その姿を追いかけたくなる魅力的な大人が少なくなった。子どもは、大人の言葉ではなく、その背中を見て育つ。大人が率先して「うそをつかない、盗まない」という生き方ができていなければ、子どもにそれを求めるのは酷だ。教育の再生は、教科書ではなく、私たち大人が「いかに生きるか」という実践の中にある。

 「一燈照隅、万燈照国」。まず大人が、自分のいる場所で一筋の灯火となり、日々の行動によって魂を磨き、誠実に生きる姿を見せること。その小さな灯火が家族や地域に広がり、やがては国や世界を照らす光となる。

 足元を照らし、愛の灯火を分かち合う。その歩みの先に、子どもが誇りをもって生きる、輝かしい未来が広がると信じ、私もまた自分を修める日々を歩み進めたい。

(こうじ屋ウーマン・佐伯市)

紙面改革に伴い、この「灯」のコーナーは2026年3月末で終了します。浅利妙峰の「灯」は、最後の投稿となります。 「初回に筆を取ったのは2012年5月5日でした。以来14年、ほぼ月1回の間隔で書かせていただき、142回を数え、終了です。締め切りに追われることがなくなり、ホッとする反面、学びの場が一つ失われる様で、寂しいです。アンテナを一本折られる気分かな。読者の皆様から、たくさんのお声かけをいただけたことも励みになりました💖ありがとうございました💖」妙峰