5月22日(月)の大分合同新聞夕刊「灯」にて
こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。
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「目一代、耳二代、舌三代」
先日「0歳からの音楽会 クラシックde動物園」を聴きに行った。幼い子どもを育てながらのママさん演奏家は、マリンバ桂悠紀さん、ピアノ佐藤真美さん、パーカッション遠藤亜美さん。
パンフレットには「0歳から入場可能な音楽会です。赤ちゃんが泣いたり、じっとしていなくても大丈夫。幼いお子さまと一緒に生演奏をお楽しみください」とある。親子で公の場に出て楽しめるチャンスは、ある程度子どもが大きくならないと巡り合えないのが現状なだけに、子育て世代にはうれしい取り組みだ。
主催者の一人、マリンバ演奏家の桂さんとは、初めてのお子さまが生まれて間もない頃に「おんぶひもで前抱きして演奏をしていればきっと上手になるよ」と助言し、本物に触れさせていればそのものが身に付くーと教えるスズキ・メソードの鈴木慎一先生の実践法をシェアした。
目一代、耳二代、舌三代という言葉がある。美しいものを見る目は、本人の努力で成し得る。良い音、(音楽)を聴き、演奏できるようになるには、幼い頃からの環境、親の指導や習慣が必要。そして味覚は祖父母の代から引き継がれる。
日本の食文化は、親から子へ、そして孫へと受け継がれてきた。世界中が熱い視線を送る和食の素晴らしさを孫、末代まで伝えることの大切さを肌で感じた演奏会となった。
(こうじ屋ウーマン・佐伯市)