大分合同新聞 灯にて掲載 1月30日(土)

2021年1月30日(土)の大分合同新聞「灯」にて、
「寒仕込み味噌」と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。

味噌の効果効能についての本は様々ありますが、秋月辰一郎先生の『体質と食物』(クリエー出版)、渡邊敦光先生の『味噌力』(かんき出版)は、こうじ屋ウーマン妙峰が特におススメする書籍です。『体質と食物』は当店でも取り扱っています。

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大寒のこの時季、カビの心配も少ないため寒仕込みみそを作る方は多い。昔は家族が食べる一年のみそを各家庭で造っていた。佐伯は今でも手作りみそ派が多く、こうじを使ってくださるおかげで、わが糀屋本店も330年以上の時を刻んでいる。道の駅などでも〇〇姉や〇〇婆ご自慢の麦みそが多く並んで好評だ。

「みそが切れた、仕込んだみそが食べられるようになるまで、あんたとこのでいいけぇ、売ってくれんかなぁ」とお客さんに懇願されて、うちの自家製みそも製品化した。添加物や保存料は入っておらず、こうじ、大豆、塩で造るみそは安心安全なものを求める消費者の心をつかんでいると思われる。麦みそは瀬戸内を中心とした四国、九州地方で食べられている。

「みそ屋がもうかれば、医者が青くなる。」といわれる、みその効果や効能は多くの方がご存じだろう。

長崎に原爆が落とされた時、爆心地近くの病院で働いていた秋月辰一郎医師と職員が毎日みそ汁を飲み、原爆症を発症しなかった。後日、そのみそは熟成された麦みそだったことがわかった―というエピソードが「味噌力」という本で紹介されている。著書の渡辺敦光さんは広島大学名誉教授、理学と医学の博士。私は本を読む時、重要と思えるところには赤線を引くのだが、この本は素晴らしいことばかりで赤線だらけだ。みその詳しいことを知りたい方にはぜひ読んでほしいお薦めの本だ。

(こうじ屋ウーマン・佐伯市)