大分合同新聞 灯にて掲載 1月16日(火)

2024年1月16日(火)大分合同新聞「灯」にて『白地に赤く志きし饅頭』と題した こうじ屋ウーマン 浅利妙峰のコラムが掲載されました。

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 志きし饅頭が大好物の私、佐伯市船頭町でこれを作っている「しのざき製菓」の社長さんが「年配の方は、敷島饅頭がありますかと買いに来ます」と教えてくれた。「えっ、あの敷島ですか」。敷島は大和の枕詞。本居宣長の和歌に「敷島の 大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花」があり、訳は、大和心(大和魂)とは何か人に問われたならば、朝日に照り輝く山桜の美しさ、麗しさに感動する、その心だと答える―となる。

 しのざきさんの物は、白地の四隅の一角が赤く染められている。敷島饅頭は重なった「ま」が省略されて、いつの間にか志きし饅頭に変わっていったのだろうか。「白地に赤く 日の丸染めて」の歌が口をついて出てくる。

 日の丸の旗は太陽を表す。農耕民族の私たちは太陽を敬い、日の出、日の入りを重視して生活している。歴史をさかのぼれば、古くは源平合戦の時、源氏は白地に赤丸、平氏は赤地に金丸で戦った。源氏が勝利して以来、代々の将軍は源氏の末裔を名乗り、日の丸を掲げ、天下統一を成し遂げた物の証として受け継がれてきた。

 江戸時代や明治時代には、船舶用の国籍標識として使われた。1999年8月13日に「国旗及び国歌に関する法律」が公布されている。旗の縦横の比率は2対3、旗の中心に直径が縦の長さの5分の3の紅色の日章を描き、地色は白。紅色は博愛と活力、白は神聖と純潔を表すといわれる。

(こうじ屋ウーマン・佐伯市)